金融エコシステムにおける立場から、Stripe は弊社のサービスを利用するビジネスやその顧客を保護する最終的な責任を担っています。業界標準に基づき、Stripe は新規と既存のどちらのユーザーアカウントに対しても審査を実施し、ビジネスが時間の経過とともに変化しても円滑に維持されていることを確認します。
Stripe は、このプロセス中に収集された情報を使用して、Stripe がお客様のビジネスの正確かつ最新の状態を把握していることを確認し、今後の不審請求の申請や返金リクエストへの対応をサポートするために追加のステップが必要かどうかを判断します。
Payments におけるクレジットリスクとは、ビジネスがすでに支払いを受け取っているのに顧客に対してその義務を果たすことができない場合に生じる損失の可能性を意味します。多くの場合、ビジネスに関連付けられたリスクレベルとは、不審請求の申請によって損失が生じる可能性のことを指します。数年分の支払い処理データを分析し、商品やサービスの提供よりも前に支払いを受けるビジネスは不審請求の申請を受けやすく、Stripe のような決済代行業者にとってクレジットリスクを生み出すことが分かりました。ビジネスに商品やサービスを提供する意思があっても、提供までの期間が長い場合、スタッフの配置やサプライチェーンの問題といった想定外の遅れや混乱の影響を受けやすく、提供ができなくなる恐れがあります。
一般に、事業に関わる義務を履行し続けるための運営上および財務上の回復力を示す責任は、ビジネスの側にあります。
次の要素が 1 つまたは複数ある場合、クレジットリスクが高い可能性があります。
審査では、お客様のビジネスモデル、処理履歴、評判、財務状態の安定性、Stripe 製品の使用状況などを重点的に確認します。また、不審請求の申請リスクを軽減するため、お客様が顧客に明確な情報を提供していることを確認します。この情報には、お客様のビジネスへの問い合わせ方法、フルフィルメントのポリシー (返金、キャンセル、配送ポリシーなど)、提供される無料トライアルの詳細情報などがあります。
お客様のビジネスの全体像を把握するため、銀行の残高や取引履歴、財務諸表、ビジネスに関連する管理口座など、最新の金融情報の提供をお願いする場合があります。また、運営の管理や Stripe での最近の処理履歴について追加で質問する可能性もあります。
Stripe は決済代行業者として重要な責任を担っており、Stripe ユーザーが顧客から支払いを受けたにもかかわらず注文のフルフィルメントを実行できない場合に生じる返金や不審請求の申請に対する責任を負います。また、Stripe は決済エコシステムのパートナーにより課されている厳格な要件にも従う必要があります。この要件では、Stripe が対応可能なリスクレベルが規定されています。そのため、Stripe で処理を行うすべてのビジネスに対して数種類の審査を実施して、クレジットリスクを監視し、金融パートナーの要件を満たす必要があります。
ビジネスモデル、売上フロー、ベンダーとの提携などの詳細な情報をご提供いただくことで、Stripe はお客様のビジネスへの理解を深め、適正に評価することができます。また、Stripe ダッシュボードから銀行口座を関連付けることで得られるインサイトによって、Stripe はお客様の流動性を継続的に把握でき、頻繁な審査の必要性を軽減できます。
以下で紹介するように、すばやく効率的に審査を完了させるためにできる対策はいくつかあります。
Stripe では、ご提供いただいた情報に基づいてリスク評価を行います。この情報がなければ、お客様のビジネスのプロフィールを十分に把握できず、審査プロセスの負担が増す可能性があります。
審査後に Stripe が行うアクションは、Stripe が判断したお客様のビジネスのリスクレベルに応じて異なります。大半の場合、審査が終了すると、ビジネスで通常どおり処理を続けることができます。
リスクレベルが上昇していると判断されたビジネスの場合、Stripe は各取引の一部をリザーブに保留し、将来の返金や不審請求の申請に対応するための資金を確保する可能性があります。まれではありますが、ビジネスのリスクが非常に高いと判断される場合、長期間にわたってカードネットワークのモニタリングプログラムの対象となっている場合、または Stripe 利用規約に違反している場合、アカウントの解約が必要になる場合があります。
クレジットリスクを管理して不審請求の申請を防ぎ、一般にビジネスを円滑に維持するための方法をいくつかご紹介します。
Stripe は、Stripe を利用する各ビジネスのアカウントを自動システムで継続的にモニタリングしています。アカウントに対して行う審査の金額や頻度は、日常的なアクティビティーのモニタリングから拾い上げるリスクの兆候によって異なります。
ビジネスが業務や財務上の理由から事業に関わる義務を履行できないリスクがある場合、より頻繁に審査を行う可能性があります。 このような審査は、金融サービス業界では一般的に行われています。
随時行われるクレジットリスクの審査に加え、処理動作に異常がある場合や、業界の逆風や厳しい経済環境によってビジネスが悪影響を受ける可能性があると Stripe が判断した場合にも、審査を行います。
銀行口座を関連付けることで、Stripe はお客様の流動性を継続的に把握できるようになり、お客様から追加情報を直接収集する必要性や、アカウント審査の頻度が低下する可能性があります。
Stripe にとってデータの安全性と機密性は非常に重要です。ユーザーからご提供いただいた情報はリスク評価のみを目的とするものであり、必要な場合にのみ、Stripe 内で共有されます。Stripe のデータ処理の詳細については、プライバシーポリシーをご覧ください。
これらのアカウント審査は、Stripe ユーザーに対して、処理条件として要求されているステップです。必要な情報を適切なタイミングで提供していただくことで、ユーザーのビジネスに影響を与える可能性がある不測の遅延や予期せぬリスク緩和がないことを確認できます。
必要な書類や情報を提供できない場合は、できる限り速やかに Stripe にご連絡ください。可能な限り代替案を見つけられるようお手伝いいたします。
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