Connect を利用するプラットフォームの検討事項

売り手への支払いに Stripe Connect の活用を検討中のプラットフォーム事業者様向けのガイドです。

プラットフォーム上での決済に Stripe Connect を使用する場合、StandardCustom のどちらのアカウントにも接続できます。

理想のユーザ体験を設計、作成する前に、構築したいプラットフォームのタイプについてきちんと理解しておくことが重要です。売り手の登録方法、振込が行なわれるタイミングをどこまで管理するか、返金や不審請求などに誰が対応するかなど、さまざまな検討事項があります。

Standard アカウントと Custom アカウントの運用の相違(および支払い作成に使用するそれぞれのフォーム)について、要点を以下にまとめました。ただし、あなたの会社に適したアカウントやフォームについてもっと詳しく知りたい場合は、遠慮なくお問い合わせください。

用語

この記事で使用する用語について説明します。

  • プラットフォーム: 他社へサービスを提供する事業タイプ。
  • 連結されたアカウント: プラットフォーム事業者に、代理で支払い作成を行なわせたり、顧客データを使用して追加機能を提供する権限を与える企業。
  • 連結されたアカウントには 2 種類あります。
    • Standard アカウント: 売り手は Stripe アカウントを所有し、Stripe ダッシュボードにアクセスでき、(サポートや不審請求などに)Stripe と連携して対応する。
    • Custom アカウント: 売り手は Stripe とは直接連携せず、プラットフォーム事業者は売り手のユーザ体験をすべてカスタマイズできる。


連結されたアカウントの種類

Standard アカウント

売り手は、登録プロセス中に表示される小さなボタンをクリックすると、Stripe に転送されます。Stripe で既存のアカウントに接続するか、新しいアカウントを作成すると、売り手はプラットフォームに戻されます。Standard アカウントの場合、Stripe は売り手のために次のことを行います。

  • 登録プロセスを提供し、必要な身元証明書類を収集する。
  • 売り手への支払いを自動振り込みする。
  • 1099-K フォームを発行する(米国のみ、必要な場合)。
  • レポーティング、分析、返金、不審請求への対応などを行うユーザダッシュボードに売り手の支払金額を表示する。
  • 支払いに関する問い合わせに対応する。

Custom アカウント

登録プロセスをプラットフォーム事業者がすべてカスタマイズできます。登録プロセスは Standard アカウントよりも複雑になることもありますが、プラットフォームと売り手の間のフローに Stripe が介在することはありません。Custom アカウントの設定(国際アカウント、ID 確認、1099-K など)の手数料は Custom アカウントの取引量に応じます。Custom アカウントの場合、プラットフォーム事業者は以下のことを行う必要があります。

  • 支払いの振込先となる個人または企業から必要なアカウント情報を収集する(収集すべき情報については Stripe が指示)。
  • アカウントのステータスを出店者とやり取りする。
  • スケジュールに従って振込を行なう。
  • 支払い関連の問い合わせに対してカスタマーサポートを行なう。
  • 出店者に 1099-MISC フォームを送る(米国のみ、必要に応じて)。

海外対応

  • Stripe がサポートされている国であれば、Standard アカウントを設定して、25 か国のいずれかを拠点とする売り手が支払金額を受け取れるようにできます。Stripe は現在もさまざまな国への進出を拡大中です。それらの国での売り手の決済もまもなく可能になります。
  • Custom アカウントを利用できるのは、日本、米国、イギリス、カナダ、アイルランド、ノルウェイ、スウェーデン、フィンランド、デンマーク、およびオーストラリアに展開中のプラットフォームのみです。ただし、売り手の拠点は、Stripe を利用できる国であればどこにあってもかまいません。その他のいくつかの国々でも、現在、招待制ベータ版をテスト中です。招待制ベータプログラムに参加するには、お問い合わせください。
StandardCustom
インテグレーションの難易度基礎高度
ブランド体験売り手に Stripe ブランドを表示自社ブランドによる完全カスタマイズ
ユーザへの連絡 / サポートStripeプラットフォーム事業者
支払いに対する責務売り手プラットフォーム事業者
海外対応25 か国日本、米国、イギリス、カナダ、アイルランド、ノルウェイ、スウェーデン、フィンランド、デンマーク、オーストラリア、その他数か国でベータ版をテスト中


支払いが作成される場所

支払いは、連結されたアカウントで直接作成するか、またはプラットフォームレベルで作成できます(作成時に、受取人を指定)。ユーザ体験と返金の処理に関する注意事項については、次項で説明します。

連結されたアカウントで支払いを作成する

  • ユーザ体験: 売り手がそれぞれの Stripe アカウントに直接接続する場合、OAuth 経由でプラットフォーム事業者にアクセスします。顧客の決済を収集する際に、プラットフォーム事業者は対応する API キーを使用して、売り手の各アカウントに支払いを作成します。すべての振込は、Stripe によって自動的に処理されます。Stripe の手数料に追加する形で取引手数料を売り手に請求することもできます。取引手数料はプラットフォーム事業者の銀行口座に入金されます。Stripe がすべての会計を処理し、売掛の発生している者が正しいタイミングで支払いを受けられるようにします。
  • 返金と不審請求: 返金または不審請求の最終的な責任は売り手側にあり、プラットフォーム事業者側にはありません。とはいえ、プラットフォーム事業者には、返金を受け取り、ユーザに代わり API を通じて不審請求の申し立てを行う権限があります。

プラットフォーム上で支払いを作成する(受取人を指定):

連結されたアカウントではなく、プラットフォームレベルで支払いを作成し、支払金額の最終的な受取人を指定することができます。

  • ユーザ体験: 売り手は Stripe とやり取りする必要はありません。売り手はプラットフォーム事業者にアカウントの詳細情報を提出して、直接やり取りします。つまり、プラットフォーム事業者は、売り手への振込スケジュールを細かく調整することになります。
  • 返金と不審請求: プラットフォームレベルで支払いを作成する場合、プラットフォーム事業者は、すべての返金、不審請求、およびカスタマーサポートに対応します(最終責任を負う)。カスタム明細書の発行者名を、プラットフォーム事業者または売り手のいずれかの商号に設定できます。この名称は、顧客のクレジットカードの明細書に表示されます。

対応通貨

Stripe がサポートする通貨は、プラットフォームの拠点国によって異なります。詳細なリストはこちらからご覧ください。

一部のプラットフォームでは、売り手が通貨を選択して、すべての商品価格をその通貨で表示できる機能を提供しています。売り手が多数の国にまたがるプラットフォームの場合、売り手の通貨を選択するオプションを目立つように配置することをお勧めします。売り手の拠点の国に応じてデフォルト通貨を勧めることもできます。

売り手の購買層に海外からの顧客が含まれている場合は、選択できる通貨の種類を増やすことで、顧客のコンバージョン率を最大限高めるようにもできます。それには、いくつかの方法があります。

  • 顧客に支払い通貨を選択してもらう
  • 顧客の現地通貨に応じて、通貨を動的に設定する

Stripe での支払いと同じく、プラットフォーム事業者が海外顧客に顧客の現地通貨で支払いたい場合、Stripe は提携クレジットカード会社の仕切率を使用して、それらの支払金額を自動的に為替換算します。このサービスでは、Stripe は市場為替レートに加えて為替手数料を請求します。この手数料の請求方法は、プラットフォーム事業者の支払いの作成方法に応じて異なります。連結されたアカウントで直接支払いを作成する場合、この為替手数料は売り手が負担します。プラットフォーム事業者のアカウントで支払いを作成する(そして受取人を設定する)場合、Stripe は各支払いに為替手数料を加えてプラットフォーム事業者に請求いたします。

連結されたアカウント上で支払い作成プラットフォーム上で支払い作成
手数料と為替手数料売り手プラットフォーム
不審請求と債務の費用負担売り手プラットフォーム
レポーティング個々の売り手プラットフォームレベルでの集計

各支払いで Stripe に送信する必要のある情報

選択した支払い作成方法に関係なく、支払いの作成に最低限必要な情報は、顧客のクレジットカード番号と有効期限です。

不正使用を防止するために、さらに多くの顧客情報を Stripe に提出することをお勧めします。支払いが不正使用行為であることが確実な場合は、プラットフォーム事業者に代わり Stripe 側でその支払いをブロックします。それ以外の場合、Stripe はプラットフォーム事業者にメールを送り、支払いをもっと注意深く検証するように促します。支払いを作成する場合、次の情報を Stripe に送信してください。

  • 顧客の名前とメールの内容。多くのプラットフォームでは、顧客宛てのメール用に支払い説明フィールドを使用しています。
  • セキュリティコード
  • zip コード/郵便番号
  • 請求先住所
  • 配送先住所(Eコマースの売り手をサポートするプラットフォーム事業者にとって非常に重要な情報)
  • 製品 SKU など、支払い関連の情報とともに保存するのに役立ちそうなメタデータ


売り手の設定

Standard アカウント

大半の OAuth の実装(Facebook Connect や Twitter のサインインなど)とは異なり、Stripe ではアカウント作成プロセスを認証フローに組み込んでいるため、売り手が Stripe アカウントを既に持っているかどうかを心配する必要はありません。UI の観点からは、Web サイトに「Stripe へ接続」ボタンを配置するだけです。売り手が Stripe アカウントの申し込みの必要項目に入力して、アカウントをアクティベートしたら(またはログインして既存の Stripe アカウントに接続したら)、売り手は Stripe を使用できる状態になり、即座に決済を受け付ける準備が整います。

Custom アカウント

Custom アカウントでは、プラットフォーム事業者が責任を持って売り手の情報を収集して、Stripe へ送信します。この前提となるのは、支払金額の振込先となる個人または企業の身元が確かであること、売り手の法的な正式名称が Stripe に伝えられていることです。Stripe は KYC 規制のためにこの情報を必要としています。

メールアドレスと国がわかれば売り手に開始させることができます。その他に必要な情報については、Stripe から別途お知らせします。詳細については、Stripe のドキュメントで確認できますが、通常は、以下の情報が必要です。

  • 会社および法人に関する情報: デフォルト通貨、会社/法人の種類、商号と住所、商品やサービスの説明、および電話番号。
  • 企業の代表者に関する情報: フルネーム、個人の住所、生年月日。これらの情報が必要な理由については、こちらをご確認ください。

売り手が記入する申請フォームは、シンプルでわかりやすいものにします。これは重大な個人情報であるため、このフォームを SSL でホストし、自社サーバを経由させずに Stripe.js で直接 Stripe に送信する必要があります。こちらからサンプルフォームをご覧になれます。

なお、Stripe ではすべての Custom アカウントの所有者に Stripe 連結されたアカウント使用契約書へ同意いただきます。売り手への振込を実行する前に、売り手に必ずこの契約に同意してもらう必要があります。詳細およびサンプルについては、こちらをご覧ください。

ユーザの身元確認状況を確認するには

  • Standard アカウント: Standard アカウントの場合は、Stripe から直接 Standard アカウントの所有者に連絡をとって身元確認を行ないます(必要に応じて)。アカウントの身元確認状況は API 経由で確認できます。
  • Custom アカウント: 売り手からの情報を受けて、Stripe はアカウントのステータスを含めた Webhook をプラットフォーム事業者に送ります。身元確認ができなかった場合は、その理由の説明が送られてくるので、それを見れば、不足している情報を売り手に求めることができます(たとえば、Stripe が身元証明書類を必要としているなど)。身元確認リストが変更されると account.updated Webhook が必ず送られてくるので、この Webhook を監視すれば身元確認要求の状況を簡単に追跡することができます。

不正使用や不審請求への対応

不正使用を防止する最善の方法について、Stripe はベストプラクティスを紹介した包括的なガイドをご用意しています。

Stripe の使用が禁止されている業種

プラットフォーム事業者は、ユーザのセットアップと情報収集を行なう最初の接点となるため、Stripe の使用を禁止されている業種に出店させないようにすることが重要です。

禁止業種リストに挙げられたのほぼ全ての業種が、クレジットカード業界の利用規定または当社が提携する金融機関および金融サービス業者の要件で禁止業種として定められています。このリストに挙げた業種は代表的なものであり、すべてではありません。顧客のビジネスが禁止業種に該当するかどうかご不明な場合、あるいはこれらの要件のあなたまたは売り手の適用に関して疑問がある場合は、当社までご相談ください


売り手へのサポート

売り手に提供するリソース

決済の受け付けはどの売り手にも共通の問題となるので、これに関するサポートページまたはヘルプページをウェブサイトに作成しておくとよいでしょう。Stripe に関する情報を提供する場合は、サンプル FAQ を参考にしてください。

売り手に提供する情報

売り手には、決済履歴と決済状況の追跡・確認に必要な情報を提供することをお勧めします。情報の提供は、ダッシュボード経由で、またはサイトからダウンロードできるレポートの形で、あるいは直接メールで行なうこともできます。また、会計業務や精算処理に売り手が必要とするデータも、ダッシュボードやレポーティングから簡単に集めることができます。

Standard アカウントと Custom アカウントのどちらでも Stripe API および Webhook を使用してサイト上に理想的なユーザ体験を構築でき、リアルタイムでユーザにデータを表示できます。

  • API: Stripe API を使用して、決済データを引き出してユーザに提示できます。たとえば、balance API を使用して、ユーザの支払い、返金、振込など、銀行残高に関する情報をすべてリストに作成できます。取り扱いを避けたい顧客の個人情報データは、クレジットカード番号とセキュリティコードです。一般に、API から返されるデータはすべて保存できます。特に、すぐに参照できるようにするために、顧客のクレジットカードの下 4 桁や有効期限を保存しておいても問題はないでしょう。
  • Webhook: Webhook を使用して、Stripe アカウントに発生するイベントに関する通知を受け取ることができます。すべての変更(Custom アカウントの重要な確認ハッシュの変更も含む)は、Webhook 経由で account.updated イベントとして配信されます。変更を追跡するには、Connect アプリケーションで Webhook URLを確立します。

プラットフォームの場合、経験上、次の項目についてユーザに直接メールで知らせると有効です。

  • 申し込みを受け取ったことの確認通知
  • アカウントのステータス。ユーザの追加情報が必要かどうか
  • アカウントがアクティブで、決済を受け付ける準備ができたことの確認通知
  • 振込時期
  • 初回の決済を受け取る日付の確認通知、初回振込みの受取日に関する説明

特に Custom アカウントの場合は、ユーザからの問い合わせに対応するユーザサポートまたはカスタマーサービスチームを社内で組織することをお勧めします。

不審請求に対応する売り手へのサポート

不審請求は決済プロセスのもどかしい一面です。以下の参考資料を、プラットフォーム上の売り手のプロセスの理解に役立ててください。

Standard アカウント の場合、不審請求はアカウントの所有者に直接通知されます。アカウントの所有者は、Stripe ダッシュボードを通じて不審請求の証拠を Stripe に提出します。また、アカウントの所有者に代わり、プラットフォーム事業者がアカウント所有者から証拠を収集し、Stripe API 経由で提出することもできます。

Custom アカウント の場合は、連結されたアカウントに代わってプラットフォーム事業者がこの情報を収集して提出する必要があります。連結されたアカウントには、Stripe ダッシュボードを通じて証拠を提出する手段が提供されていないからです。

プラットフォーム事業者は、不審請求に関する証拠の提出プロセスに関してユーザを指導したうえで、ユーザに代わりに Stripe API を通じて Stripe に証拠を提出することもできます。

売り手への支払金額の振込時期

振込はローリング方式で行われます。振込の時期は国ごとに異なるため、売り手はダッシュボードでスケジュールを確認できます。詳細については、こちらをご覧ください。振込が行なわれなかった場合は、こちらで理由を確認できます。


Stripe Connect を使ってみる

Stripe Connect をプラットフォームへの統合に必要な手順については、以下のドキュメントで確認できます。

既存のインテグレーションをお持ちの場合は、次のことをご検討ください。

  • Standard アカウントから Custom アカウントへの切り替え: Connect を既にご使用いただいている場合 (ありがとうございます!) 何も変更する必要はありません。既存のインテグレーションは、前述した Standard アカウントフローです。ただし、売り手のユーザ体験を細部までコントロールしたい場合には、Custom アカウントへ切り替えることもできます。技術的なインテグレーションは Standard アカウントよりも複雑です。さらに、返金、不審請求、カスタマーサポートの対応も整える必要があります。導入プロセスの詳細については、こちらをご覧ください。
  • Transfers API からの切り替え: 既存のインテグレーションを解除することはありません。recipient オブジェクトを無効にして、新しい accounts オブジェクトを有効にするだけです。改善された身元証明、より優れた税申告、海外の売り手のサポートなどの機能を活用したい方向けに、アカウントのマイグレーションをサポートするガイドをご用意しています。
  • 別の決済プロバイダからの乗り換え: ほとんどの場合、顧客データは移行できます。データの移行に関してサポートが必要な場合は、お問い合わせください。移行作業の負荷を軽減し、データの PCI 準拠を確保するために、以前の決済プロバイダから当社が直接顧客データを受け取ることを強くお勧めします(残念なことに PayPal および Wave Accounting の両社は、顧客のカードデータへのアクセスを許可していません)。また、以前の決済プロバイダに、以前のデータをすべて削除または廃棄してもらうこともお勧めします。


Stripe のサポートを受ける

Stripe に関するすべての質問は、connect@stripe.com へお問い合わせください。

Custom アカウントを使用されていて、売り手からあなたが回答できない質問を受けた場合、あなたの会社のカスタマーサポートチームからのお問い合わせにも対応しております。お問い合わせの際には、次の情報をご提供ください。

  • 問題の概要。売り手や関連する URL など、それまでのやり取りで入手した関連情報。
  • 顧客の名前:山田 花
  • 顧客のメールアドレス: hana@example.com
  • 支払い ID: xxx [質問が特定の支払いに関するものである場合]

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