# 月間経常収益 (MRR) と年間経常収入 (ARR) について

### 月間経常収益 (MRR) とは月間収益の合計額です。企業が継続的に確実に受け取れる月間の収入なのでサブスクリプションベースの事業にとっては重要な指標です。MRR はアクティブおよび延滞中のすべてのサブスクリプションについて金額を月次換算しそれを合計して算出します。年間経常収益 (ARR) は MRR に 12 を掛けて算出します。
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## 月間経常収益 (MRR) とは
MRR は毎月継続的に安定して受け取れる収益の総額と考えることができます。これは SAAS 事業において追跡すべき最も重要な指標の一つです。なぜなら将来的な成長や収益予想の先行指標となるからです。
MRR は GAAP (アメリカの会計基準) に基づく正式な収益**ではありません**。MRR は予測できる収益の尺度で、サブスクリプション事業全体の業績を測るために用いられることが多いものです。
## MRR の計算方法
MRR の概算値はその時点で支払いが完了しているサブスクリプション料金を月額換算してその合計を算出することで求められます。例えば年間サブスクリプション料金が 1,200 ドルの場合、MRR には 100 ドルのみ計上されます。その中に含まれるのはステータスがアクティブ (status=active) または延滞 (status=past_due) のサブスクリプションです。サブスクリプションのステータスについて詳しくは[こちら](https://stripe.com/docs/api/subscriptions/object#subscription_object-status)をご覧ください。
MRR の計算方法についての別の考え方は顧客数に請求されている定常状態の金額を掛けるというものです。
MRR は単純に請求金額を足し合わせても算出できません。それは MRR はこれから受け取る現金とは異なり、将来を見据えた指標だからです。例えば過去の単発の購入に対する請求書は将来の収入予測には利用できません。
## MRR が変更される要因
MRR が変化する主な要因は新規のサブスクリプションの獲得、既存の契約の拡大および縮小、そして解約の 4 つです。
**新規サブスクリプションの獲得**
これは新規または既存の顧客が新しくアクティブなサブスクリプションを開始したとき、または無料のサブスクリプションから有料版にアップグレードしたときに発生します。
**既存の契約の拡大**
これは既存の有料サブスクリプションがアップグレードされたり変更されたりして MRR が増加した場合です。例えばプランの追加または変更、数量の増加、割引率の低下などによって起こる場合もあります。
**既存の契約の縮小**
これは既存の有料サブスクリプションがダウングレードされたり変更されたりして MRR が減少 (ただしゼロにはならない) した場合です。例えばプランの削減または変更、数量の減少、割引率の引き上げによって起こる場合があります。
**解約**
これは既存の有料サブスクリプションのキャンセルまたはキャンセル予約、無料のサブスクリプションへのダウングレード、サブスクリプションの一時停止、もしくは滞納された場合です。顧客が決済方法を保存せずに新規のサブスクリプションのトライアルが終了した場合は、そのサブスクリプションのステータスは一時的にトライアル中 (status=trialing) からアクティブ (status=active) に移行します。その後最初の請求書に対する支払いが失敗するとステータスは滞納 (status=past_due) に移行します。
## ARR とは
年間経常収益 (ARR) は、毎年継続的に安定して受け取れる収益の総額と考えることができます。前年比の成長と予測収益の将来を見据えた指標となります。ARR は、MRR に 12 を掛けて算出されます。
## MRR を伸ばす方法
MRR を伸ばすには、MRR が変化する 4 つの要因を思い出してください。そして料金体系の構築に注目して各カテゴリを最適化することが重要です。ここでは MMR を改善する簡単な方法をいくつか紹介します。
**無料プランの削減**
無料プランは MRR に含まれません。貴社の目標はできるだけ多くの顧客を有料サブスクリプションの利用者に転換することです。そのためには無料プランではなく可能な限りトライアルを利用しましょう。トライアルの利用者を有料サブスクリプションの購読者に転換する方が、無料プランの利用者を有料購読者にするより容易だからです。
**アップセル、または料金体系の変更**
アドオンや従量課金ベースの料金体系は、正しく導入されれば既存の顧客へのアップセルに有効な手段となります。主力製品をベースに価値のあるツールを構築することで、既存のサブスクリプションに新たなプランを簡単に追加することができます。ユーザー数または使用量ベースの課金方法を提供すれば、顧客数の増加とともに売上も増加させられます。
**意図しない解約の削減**
Stripe は [カードの自動更新](https://stripe.com/docs/saving-cards#automatic-card-updates) や [Smart Retries](https://stripe.com/docs/billing/invoices/paying#retries) といったプロダクトを提供して、カードの有効期限切れや紛失、様々なネットワーク障害が原因で発生する意図しない解約を削減しようとしています。また決済が失敗した場合に [webhooks](https://stripe.com/docs/billing/webhooks) を利用して顧客にメールを送信したり、設定ダッシュボードで決済失敗時の通知オプションを有効にして Stripe に代行させることもできます。
## 一般的なシナリオと MRR との関連
**割引**
Stripe Billing では定期的なクーポンや単発のクーポンが MRR に及ぼす影響を制御できます。定期割引を MRR から差し引くか、単発の割引を差し引くか、またはその両方を差し引くかを選択できます。この設定は [Billing 概要](https://dashboard.stripe.com/billing)ページの **設定** ボタンで行えます。これらの設定はサブスクリプションレベルのクーポン、項目レベルのクーポン、併用可能なクーポンなどに適用されます。
なお、永続的な定期割引は常に MRR から差し引かれます。
* *税金*\*
Stripe Billing では税金やアプリケーション手数料は収益として扱われないため、MRR には含まれません。
**トライアル**
トライアルのステータスにあるサブスクリプションは MRR に含まれません。それは、サブスクリプションが有効化されておらず、その購読者からの収益が予想できないためです。
サブスクリプションがトライアルから有料ベースに移行すると、そのサブスクリプションは最初の請求書が未払でも MRR に含まれます。最終的にそのサブスクリプションがキャンセルされたり未払とマークされたりすれば、MRR には含まれず解約に含まれることになります。
**滞納**
サブスクリプションがアクティブではなく未払になると、その金額分だけ MRR が減少します。あるサブスクリプションが[支払督促の最終措置](https://dashboard.stripe.com/account/recurring)として未払いとマークされた場合、それは次の請求書が発行された時点で滞納と見なされ自動的に終了します。例えば、最終支払の試行が 8 日に行われたにも関わらず 15 日まで請求が行われない場合、そのサブスクリプションは 15 日に滞納扱いになります。
**決済の失敗**
決済の失敗自体はサブスクリプションの MRR に影響することはありません。ただしその失敗が最終試行でサブスクリプションが滞納 (status=unpaid) に移行する場合は例外です。上記の **滞納** をご覧ください。
**キャンセル**
サブスクリプションがキャンセルされると、それは MRR に含まれなくなります。cancel_at_period_end を利用してサブスクリプションをキャンセルすると、それはキャンセルが有効になるサブスクリプション期間の終了時ではなく、API コールの直後から MRR に含まれなくなります。
**従量課金ベース**
従量課金ベースは MRR の計算に含まれません。それは収益の変動が激しく予測不能だからです。
**返金**
単発の返金は単発の割引と同様に MRR に影響しません。ただしプランの価格の変更による返金は例外です。