アメリカの Custom プラットフォームでの本人確認に関する要件の更新 (2023 年~ 2024 年)連結アカウントの審査

2023 年 10 月に、カード支払いを受け付けるアメリカの連結アカウントに適用される本人確認要件について、予定されている変更をお伝えしました。現在、プラットフォームは、更新されたビジネス情報を提出する必要があるアカウントを Stripe ダッシュボードと Accounts API によって確認できます。

この記事には次のことを行う方法が記載されています。

  1. 未対応の要件があるアカウントをダッシュボードで確認する。
  2. 影響を受けるアカウントから更新された情報を収集する。

未対応の要件があるアカウントを確認する

1. ダッシュボードで審査するアカウントページに移動します。このページには、現在または将来に対応する必要のある要件が存在するすべてのアカウントのリストが表示されます。

2. Verification requirements (確認要件) フィルターを US (アメリカ) に設定し、Last payout date (前回の入金日) フィルターを Last 180 days (過去 180 日以内) に設定します。これにより、アメリカでの確認要件の更新から影響を受ける、最近アクティブなアカウントが表示されます。

3. リスト内のアカウントの 1 つにカーソルを合わせ、必要なアクションを表示を選択します。連結アカウントの詳細ページが表示され、現在と将来の要件を確認できます。

4. 個々の要件を選択すると、提供する必要がある情報の詳細が表示されます。

審査するアカウントページでアカウントが見つからないと表示される場合、アメリカでの確認用の情報を提供する必要のあるアカウントは現時点では存在しません。ただし、アカウントの開設期間や稼働期間が長い場合など、時間が経つと連結アカウントの確認ステータスは変わることがあります。注意が必要なアカウントがないか、ダッシュボードを定期的に確認したり、Stripe API からの webhook をリッスンしたりすることをお勧めします。詳細についてはこちらをご覧ください

非アクティブなアカウントを確認する

利用状況を示す 1 つの尺度となる Last payout date (前回の入金日) フィルターに加え、Last active (最終使用日) フィルターを利用すると、より広範なアクティブなアカウントを特定することができます。

最終使用日フィルターでは、以下の種類のアクティビティーがすべて考慮されます。

Capabilities API では、長い間使用されなかったために一時停止されたケイパビリティは、「disabled_reason」として「rejected.other」が設定されます。

注意: card_payments ケイパビリティでは、長い間使用されなかったために一時停止されている場合にのみ「rejected.other」が設定されますが、他のケイパビリティでは今のところ他の理由で「rejected.other」が表示されることもあります。次の API バージョンで、「payments.inactive」の無効化の理由が新しく追加されます。

非アクティブなアカウントについては、Stripe は一部の確認を保留します。このようなアカウントは、審査が必要な未対応の要件がある場合、ステータスが保留中のままになることがあります。プラットフォームは、記載された期日まではダッシュボードで非アクティブなアカウントを確認することができ、以下の対応をとることができます。

  1. 誤って非アクティブと特定されたアカウントについては、個々のアカウントの詳細ページからアクティブとしてマークすることができます。
  2. ダッシュボードまたは API からアカウントを拒否することができます。ただし、アカウントを拒否するには、アカウント残高がゼロでなければならないことにご注意ください。

アカウントをアクティブとしてマークすると、確認プロセスがトリガーされ、実行されます。(1) 支払いを受け付けるか、(2) アクティブとしてマークされるかのいずれかによりアクティブになったアカウントでは、更新後の要件を提供するまで入金が一時停止されます。

最終使用日フィルターとアクティブとしてマークするオプションは、2024 年 5 月 28 日までに利用可能になります。

2024 年 6 月 11 日以降、依然として非アクティブだと判断されたアカウントでは、入金が一時停止されます。入金の一時停止は段階的に実施されます。

影響を受けるアカウントから更新された情報を収集する

更新された情報を連結アカウントから収集するには、いくつかのオプションがあります。大半のオプションはノーコードまたはローコードで、簡単に実装できます。また、ユーザーに複数の修正方法を示すために複数のオプションを同時に利用することや、顧客セグメントの違いに応じて異なるオプションを利用することもできます。

情報を収集するためのオプション

よくある質問

将来の要件が存在する連結アカウントでは、決済や入金の受け取りが制限されますか?

いいえ。2023 年におけるアメリカでの確認の更新に関して将来の要件が存在するアカウントは、2024 年 4 月 16 日に要件が発効するまで、これまでどおりご利用いただけます。

これは、更新が必要なアカウントの最終リストですか?

ダッシュボードの審査するアカウントページには、アメリカでの確認要件がある、過去 1 年間に (または季節的に) アクティブだったすべてのアカウントが表示されます。この他に、決済や入金が 1 年以上行われていない非アクティブなアカウントも、更新された情報が必要な場合は、今後数週間中にリストに追加される可能性があります。

アカウントリストのエクスポートやダウンロードは可能ですか?

はい。審査するアカウントページから、影響を受けるアカウントのリストをエクスポートできます。エクスポートオプションで、CSV に含めるフィールドを設定できます。詳細についてはこちらをご覧ください

Sigma を利用して、更新が必要なアカウントリストのクエリを実行することができますか?

はい。Sigma を利用して Connect のデータのクエリを実行し、要件のあるアカウントをフィルタリングすることができます。ただし、リスク審査は要件の列に含まれないため、返されるアカウント数は、審査するアカウントページに表示されるよりも少ない可能性があります。更新が必要なアカウントの正式なリストは、審査するアカウントページです。詳細についてはこちらをご覧ください

対象のアカウントについて、更新された情報を収集した後は、ほかに何か必要な対応はありますか?

プラットフォームに登録される新規アカウントで未対応の要件が発生しないように、新規アカウントの登録フローが新たな要件に従って更新されていることをご確認ください。

既存のアカウントから新たに提供された情報については、アカウントの確認を十分に行うために、提供情報を処理する際に追加情報の提供をお願いすることがあります。

更新された情報が必要なすべてのアカウントの確認が完了した後も、Stripe はリスクと法令遵守の状況を引き続き監視しますが、新たな対応は通常の処理に組み込まれます。

確認情報の更新はすべて API から完了できますか?

多くの確認要件は API によって解決できますが、一部の要件については、プラットフォームが連結アカウントに代わってフォームに入力するか、連結アカウントがフォームに直接入力する必要があります。埋め込みのアカウント登録コンポーネント、Stripe がオンラインで提供するアカウント登録フロー、修正リンクを利用する場合は、連結アカウントがこのようなフォームに入力できます。

すべての要件について、連結アカウントに代わって対応できますか?

はい。連結アカウントの詳細ページにある必要なアクションタブで、未対応の要件をすべて確認して対応できます。

リスク審査とは何のことですか?どうして API で対応できないのですか?

リスク審査では、高いリスクが見込まれるアカウントや法令を遵守していないアカウントを評価するために、Stripe のリスクチームが使用する情報が収集されます。

リスク審査には、たとえば、パスワードで保護されたウェブサイトへのアクセス方法に関する手順を提出すること、アルコール類の販売などの制限付きのビジネスがサポート対象であるという証拠をアップロードして説明すること、サポートの可否の決定に異議を申し立てることなどが含まれます。API によって対応できるアカウント登録要件や確認要件とは異なり、リスク審査では、時間とともに変化する条件付きの情報入力画面が使用される場合があります。API でこのような画面を表示することは技術的に困難です。

アカウントまたは要件が「Pending (保留中)」になっている場合は、何を意味しますか?対応が必要かどうかを判断するには、どうすればよいですか?

ステータスが保留中になっている要件は、Stripe で提出された情報を審査中であるか、完全な確認を行うには連結アカウントからの追加情報が必要なことを意味しています。

URL や業種または加盟店カテゴリーコード (MCC) をはじめとする一部の要件については、ビジネスがサポート対象であることを確認するために審査が必要になることがあります。

Stripe で保留中の要件を審査中の場合、ユーザーには Stripe ダッシュボードで Pending (保留中) のアカウントステータスが表示されます。API では、このようなユーザーに対して requirements.pending_verification で要件が表示されますが、requirements.errors でエラーは表示されません。

ユーザーによるアクションが必要な場合、ユーザーには Stripe ダッシュボードで Restricted soon (まもなく制限されます) というアカウントステータスが表示されます。API では、このようなユーザーに対して requirements.pending_verification で要件が表示され、さらに requirements.errors詳細なエラーコードが表示されます。エラーコードは、連結アカウントの詳細ページで、要件を含むフィールドにカーソルを合わせて確認することもできます。

url_pending.png

確認または審査の結果に応じて、保留中の要件は eventually_due、currently_due、past_due に移行する可能性があります。また、顧客の KYC データは定期的に審査されるため、アカウントの開設期間または稼働期間が長い場合に、要件のステータスが保留中に戻される場合もあります。

未対応の要件が複数あるアカウントは、対応の必要な要件があれば、「Restricted soon (まもなく制限されます)」として表示されます。非アクティブの状態 (支払いや入金のアクティビティーが存在しない) が長期間続いてきたアカウントは、「Pending (保留中)」の状態がしばらく続く場合もあります。

このページに記載されていない不明点については、どこで確認すればよいですか?

アメリカの確認情報の更新、タイムラインに関する変更点や、Stripe が要件を更新する理由に関するご質問については、こちらにまとめられていますのでご一読ください。

要件が更新されたフィールドおよび要件の変更内容について、詳細をご確認ください